今週の水曜日、近所の喫茶店で、猫好きなら読んでなくとも1度は耳にしたことが
ある「100万回生きたねこ」の本を初めて読むことになりました。
この本は大ベストセラーになっている理由が読んでみて、よく分かりました。
猫好きの好きなツボをおさえているのです。
まず、主人公の猫は、死んでは蘇って飼い主を変えて生きてゆくのですが、
いずれの飼い主のことも好きではないということが描かれています。
猫が人間に媚を売ったりしない感じがよく描写されています。
猫好きな人は猫のプライドの高さが好きな方が多いはずです。
もちろん、猫の欠点とも言えるべき資質ではあります。
でも猫を好きになると、そのような猫のプライドが高くて、薄情なところも
愛してしまうものです。美しさ、姿形の可愛さで、本来なら欠点とも言える冷たさが
全てが許せてしまうのです。
実を言いますと、我家の猫のプリンちゃんも「100万回生きたねこ」の
主人公と同じタイプのように感じられてならない時があります。
頻繁に飼い主の私を愛していないのではないかと不安にさせるからです。
私に餌をもらえる時を除いて、愛想がいたって悪いのです。呼んでも来ないですし、
私が近寄ると、うっとうしいと言わんばかりに、逃げたり、噛み付くことさえあるからです。
その度に、私は「プリンちゃん、何でそんなに冷たいのにゃー、飼い主を
愛してないのかにゃー」と思わず言ってしまいます。
その様な時、私はワンちゃんのように懐くペットの方が良かったと心底、思えてしまうのです。
そんなプリンちゃんも、飼い主が近寄って頬ずりするとゴロゴロする時もあります。
冷たいプリンちゃんが、ふと垣間見せる愛ニャンぶりがたまらなく可愛いものです。
プリンちゃんも少しは私のことを愛しているのかと思うと大変嬉しいのです。
ちょっと話が本から脱線しましたが、この本の猫はあまり飼い主を好きとは言えないのにも
かかわらず飼い猫を続けていたのは、自分から愛するのは嫌いでも、誰かに
愛されるというのは大好きだからだと思いました。
現にプリンちゃんも日頃、自分が冷たいくせに、飼い主が構うと鬱陶しいという
態度をとるくせに、いざ飼い主が用事で忙しくプリンちゃんの事を構わないで
いることが続いた時、お怒りのあまり、私の羽根布団と敷き布団に多量におしっこを
かけたのです。
何とも身勝手なものです。自分は愛さないのに、私達飼い主の愛情は強く望んでるのです。
この身勝手さも親馬鹿な私には誇り高く媚びないところが、この猫の良い所だと
思ってしまいます。
「100万回生きたねこ」は我家のプリンちゃんを彷彿させるところがあります。
猫の身勝手だが誇り高いところが簡潔な文で、よく描かれている素晴らしい
絵本です。話のことばかり述べましたが、絵も猫らしい特徴をつかんでいていいです。
この本を喫茶で読んで、その翌日の木曜日に、もう買ってしまいました。
猫好きなら必ず読んだ方がよいニャン部省推薦図書でございます。
こんばんはコン♪ . 御長寿…現在15歳(76歳) ユキポンさんもマリモち…